【SF小説】感想「エスケイプ」(ローダンNEO 7)(2018年1月24日発売)

エスケイプ (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/415012163X
エスケイプ (ハヤカワ文庫SF) (日本語) 新書 2018/1/24
Arndt Ellmer (原著), アルント エルマー (著), 柴田 さとみ (翻訳)
発売日 : 2018/1/24
新書 : 241ページ
出版社 : 早川書房 (2018/1/24)

【※以下ネタバレ】
 

金星で目覚めたトーラはアルコン人の意外な過去を知る。テラニアでは中国軍が核兵器を使用し、窮地のローダンは決断を迫られる。


中国軍はテラニアへ遂に核兵器を使用した。異能者のシドの機転により最悪の事態は免れるが、シドの安否は不明となる。ローダンたちはその混乱で逃げ惑う一般民を収容するため、やむなくテラニアのエネルギードームの出力を切ったが、中国軍もまたテラニアへ侵入してきたため、一時撤退の準備を始めた。一方、金星に不時着していたトーラは、アルコン人の意外な秘密を知る。そして、米国ではクレストが起訴されるが…。

 

あらすじ

 第1シーズン(1~8巻)全8作の7作目。原タイトル:FLUCHT AUS TERRANIA (意訳:テラニアからの脱出)。

 ゴビ砂漠では、エネルギードーム近くで中国軍の核爆弾が爆発した結果、ローダンの呼びかけで砂漠に集まってきた大衆がパニックに陥り、ドーム目指して殺到した。ローダンは彼らがシールドに触れて死ぬのを避けるため、シールドを消さざるを得なくなり、それに乗じて中国軍の兵士もテラニアに入り込んでしまう。

 ローダンとブルは、中国の捕虜になるのを避けるため、アルコン技術で即席で作った飛行メカに乗り込み、テラニアを脱出した。やがて二人はオーストラリアに到着し、現地のカルト宗教の信者に殺されそうになるものの、間一髪でアダムスたちに救出された。

 ローダンたちのいなくなったテラニアは、バイ・ジュン将軍率いる中国軍に占領されるが、バイ・ジュンは核兵器で自分たちを殺そうとした政府を見限り、ローダンたちの側に立つことを決める。そして全世界に向けて、自分たちがローダンの帰還までテラニアを守ると宣言する。


 アメリカでは、殺人罪で告発されたクレストに対する裁判が始まろうとしていた。


 トーラは金星で謎の敵に撃墜されるが、やがて金星に太古から存在したアルコン人の基地に誤って攻撃されたことが解る。トーラは基地の主リコから、クレストが地球人に殺人罪で裁かれようとしていることを知らされる。

感想

 バイ・ジュンが中国を見限ってローダンたちの側にやってくるというのは、なかなか痛快な展開でした。

 しかし、「ローダンとブルがテラニアを逃げ出して、苦労して海を渡り、オーストラリアに到着したら、現地の邪教集団の信者に捕まって火あぶりになりそうになりました」って流れには、自分は一体何の小説を読まされているのか、という気持ちになりました……
 
 金星基地で出会ったのが、「リコ」というのにはウケました。ここでその名前使いますか。
 
 

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