ウルトラセブン 4Kリマスター版 NHK https://www4.nhk.or.jp/P6565/
放送 NHK BSプレミアム。
【※以下ネタバレ】
1967年10月1日に放送が開始された「ウルトラセブン」。当時のフィルムをデジタルスキャンし、4K・HDRでよみがえらせた4Kリマスター版を、NHKが初めて放送する。
第20話 地震源Xを倒せ
あらすじ
ウルトラセブン 4Kリマスター版(20)「地震源Xを倒せ」
[BSプレミアム] 2021年08月08日 午前8:00 ~ 午前8:28 (28分)
『ウルトラセブン』初の4K化!青沢山岳地帯で地震が頻発。ウルトラ警備隊が調査すると、女子学生に遭遇。彼女らが持っていたのは地球崩壊を招く物質だった。
1967年に地上波放送された『ウルトラセブン』を初の4K化!ダンとソガは頑固爺として知られる国際核研究センターの岩村博士を訪ね、青沢山岳地帯で頻発する地震に関しての協力を求めるが、門前払いをくらう。直後にウルトラ警備隊が出会った山岳ラリーに参加中の女子大生が持っていた物質は、地球を形成している核・ウルトニュームであった。岩村博士はがく然となり、地球崩壊を危惧する。
登場 … 暗黒星人 シャプレー星人、核怪獣 ギラドラス
ウルトラ警備隊は、青沢山岳地帯で頻発する小地震について学者から意見を聞くため、ダンとソガを地球の核の研究の権威である岩村博士の元に迎えに行かせる。ところが岩村博士は研究が忙しいと言って取り付く島もなく、ダンたちは手ぶらで帰るはめになる。
その後も地震が続くため、今度はダンとアンヌが岩村博士の研究所に向かうが、博士は既に青沢山岳地帯に調査に行った後だった。そのためフルハシ・ダン・アンヌの三人は、ウルトラホーク1号で博士を追って出発し、現地到着後、山中で迷子になっていた女性二人組から、何かの唸り声が聞こえたという話を聞く。
ダンたちは岩村博士と出会うが、博士は女性たちが持っていた石が、地球の核を構成する「ウルトニウム」であることに気が付き驚愕する。ウルトニウムは普通に地表にある物質ではないため、何者かが地下から運び出したとしか考えられず、もし大量に運び出されれば地球は崩壊してしまうという。
ウルトラ警備委は調査のためマグマライザーで地下に向かうことを決め、ダン・フルハシ・アマギの三人が乗りこんで出発した。しかしマグマライザーは何かの唸り声をキャッチした後、誰かがウルトニウムを掘り出した穴に転落して行動不能になり、しかも穴の中にはマグマがたまり始めていた。
一方、地上のアンヌはダンたちと連絡が取れないことに焦っていたが、岩村博士の助手の榊から、博士の影が人間以外の奇怪な姿をしている事を指摘され、榊と共に慌てて逃げ出す。しかし榊はその際に金属片を落としていき、それを目にした岩村博士は慌てて二人を追いかける。
岩村博士は榊に金属は地球の物では無いと指摘すると、榊はシャプレー星人としての正体を現す。アンヌが見た博士の影は、榊ことシャプレー星人が見せた催眠による幻だった。シャプレー星人は駆け付けたソガとアンヌの攻撃で死ぬが、断末魔で「ギラドラス」と叫ぶ。
地下でダンはウルトラセブンに変身し、マグマライザーを地表に運び上げた。直後、出現した怪獣ギラドラスと対峙しウルトニウムを掘り出していた犯人であるギラドラスを倒した。ここにシャプレー星人の陰謀は阻止された。
感想
評価は○(まずまず)
教科書通りとでも言えそうな、ごくオーソドックスな宇宙人侵略エピソード。頑固親父型の科学者が出てきてウルトラ警備隊を困らせたり、宇宙人の華麗な変身シーンが有ったりと、色々と見どころのある面白い回でした。
今回ゲストで登場する岩村博士は、地球の核についての権威であるものの、研究以外の事に煩わされるのを断固として拒否する頑固親父。冒頭のダンやアマギを怒鳴りつけて追い返すあたりのやり取りも面白いのですが、その後の
岩村「そこに湯が沸いている。コーヒーをいれろ」
フルハシ「(にこやかに)いえ、我々は結構です」
岩村「ん~? わしが飲むんじゃ」
フルハシ&ダン「えぇ~?」
というコントみたいなやり取りが妙におかしいし、あとアンヌがマグマライザーと通信が出来なくて焦っていると「ええい貸せ! わしが呼ぶ! ダン! 呼ばれたら返事をせんか!」とかいうあたりが、緊迫の事態のはずなのに笑いだしそうでした(笑)
今回の侵略者シャプレー星人は、昆虫の複眼風の頭部に、メタリックな感じの服を着ており、なかなか格好良いデザインで、かなりイカしています。また人間の姿から変身する際、右手に持って高く掲げた金属片をパッと左の胸に当てると、白煙が吹き上げて次の瞬間宇宙人になっているなど、まるで正義のヒーローのごとし。しかし、アンヌとソガの挟撃であっさり焼死してしまい、まるで活躍の場面が無かったのは残念至極です。あと地球に何しに来たのか結局説明してくれなかったし……
セブンと肉弾戦を演じた怪獣ギラドラスは、顔は凄く凶悪そうで良いのですが、体のデザインがなんか太り過ぎの芋虫というかなんというかで、ちょっとキモかった。しかしまあ、首を切り落とされると、断面からウルトニウムがザラザラ流れ落ちる辺りのギミックは凝っていて良かったですね。
シャプレー星人が一体地球に何のうらみがあって核を掘り起こしていたか、その辺りが不明なまま終わってしまったのが残念ですが、概ね面白い話でした。
暗黒星人 シャプレー星人
核怪獣 ギラドラス
他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ
perry-r.hatenablog.com
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