https://www.amazon.co.jp/dp/4344800540
安田均のボードゲーム大好き!―ドイツゲームのニューウェーブ 単行本 2002/3/1
安田 均 (著)
出版社:幻冬舎コミックス (2002/3/1)
発売日:2002/3/1
単行本:263ページ
★★【以下ネタバレ】★★
ドイツゲームの全てが分かる、ボードゲーマーのバイブル! アフリカ、6ニムト!、カタンの開拓者たち、ミシシッピ・クイーン、エルフェンランド、ニューエントデッカーなど、人気ボードゲームのルールや楽しみ方を紹介。また、この20年のドイツゲームの流れを、249点ものタイトルを挙げて徹底解説。友野詳のコラム、ドイツゲーム大賞リスト、索引つき。
内容
◆ボードゲーム大好き!
アフリカ、6ニムト!、カタンの開拓者たち、ミシシッピ・クイーン、エルフェンランド、ニューエントデッカー、の6作品の内容紹介。遊び方、プレイの流れ、プレイの雰囲気など。各作品毎にゲームテーマコミック「アクア・ステップ・アップ」のキャラの掛け合いによるコラム付き。
◆ボードゲームマニュアル2002
ドイツゲームの歴史を、二人の人物の掛け合いの形で、1970年代から2002年まで具体的なゲームの名前を上げつつ紹介。
◆ドイツゲーム大賞リスト
1979年から2001年までの受賞リスト。
感想
評価は○(まあまあ)
ボードゲームがまだ一部のゲーマーだけの間の趣味に過ぎなかった20年前に出版されたドイツゲーム紹介本。評価としてはまあまあでしょうか。
まず「ボードゲーム大好き!」は、とり上げた各ゲームについて、どんなゲームなのか、プレイの流れはどうなのか、プレイしているとどんな雰囲気になるのか、等々を一タイトル当たり約20ページも割いて紹介しており、ボリュームは物凄いです。
ただし、安田均先生のいつもの軽妙な文体ではなく全体に「硬い」感じなので、楽しく読めるというのとはちょっと違いますね。大昔に読んだウォーゲームの解説本(40年前にはそういう物が有ったのです)を思い出しました。
次の「ボードゲームマニュアル2002」は、ドイツゲームの20数年の流れを200ものタイトルの名前を上げながら紹介していて、こちらも情報量が凄いのですが、詳細過ぎて、やはり楽しく読むというのとは違いましたね。
本書は読む前は、やはり安田先生の書かれたゲーム本「安田均のゲーム紀行 1950-2020」
↓
安田均のゲーム紀行 1950-2020
https://www.amazon.co.jp/dp/4775318748
のような感じを期待していたのですが、読んで楽しい的な方向ではなく一種の学術書というかそんなイメージでした。軽く読むのではなく研究資料として使う的な本という感じでしたね。少なくとも中高生辺りは全く読者としては想定していない内容です。ターゲットはどのあたりだったんでしょうかね……?
ちなみにグループSNEは2002年頃は、まだまだマイナーだったボードゲームを日本に広めるために、エポックとの共同プロジェクト(?)を進めていて、この本の発売直後にエポックから「アフリカ」「6ニムト!」「ミシシッピ・クイーン」「エルフェンランド」「ニューエントデッカー」を発売することになっており、この本は販促企画的な面も有ったんだろうなと思います。(ちなみに「カタンの開拓者たち」だけは、カプコンから日本語版が発売されることになっていた)。
まあ、まだまだボードゲームが普及に程遠かった、今となっては懐かしい時代を思い出させてくれる一冊、と言えましょうか。