感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第114話(シーズン5 第10話)「傷だらけの逃走」

スパイ大作戦 シーズン5<トク選BOX> [DVD]

スパイ大作戦BSジャパン http://www.bs-j.co.jp/missionimpossible/
スパイ大作戦 パラマウント http://paramount.nbcuni.co.jp/spy-daisakusen/
放送 BSジャパン

【※以下ネタバレ】
 
シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン5」あらすじ・感想まとめ

 

第114話 傷だらけの逃走 Hunted (シーズン5 第10話)

 

あらすじ

黒人解放運動のリーダー救出中に足を撃たれ、チームから1人取り残されたバーニー(グレッグ・モリス)。耳の不自由な女性にかくまわれ、黒人街に身を隠す。バーニーを助けるため、パリス(レナード・ニモイ)が足にけがを負った逃走犯を装い、身を張っておとりとなる。

※DVD版のタイトルは「スパイ狩り」


【今回の指令】
 アフリカの東ビクトリア政府(government of African East Victoria)は、過去10年、人種差別に反対する黒人運動のリーダーのフレドリック・コールダー博士(Dr. Frederick Koldah)を強制収容所に監禁してきた。博士は現在重病となり、首都の病院に移されたものの、治療を受けることも無く政府の尋問を受けている状態である。IMFは新政府の樹立のため、コールダー博士を救出しなくてはならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、パリス、ダナ、バーニー、ダグ
 ゲスト:ヘリのパイロット


【作戦の舞台】
 アフリカ・東ビクトリア


【作戦】
 IMFは東ビクトリアの病院に監禁されているコールダー博士を連れ出すものの、その際、メンバーの一人の白人男性が足を撃たれてしまう。フェルプスは博士救出を優先するため、仕方なく仲間を置いて行くことを決断する。撃たれた男はある店に転がり込んで失神するが、実は顔はマスクによる変装で、中身はバーニーだった。

 フェルプスはコールダー博士を救助ヘリに乗せ、国外に連れだすように託し、自分たちはバーニー救出のため戻ることにする。IMFは監視用レーダーをあと10時間は使えないようにしているので、フェルプスはヘリのパイロットに午後6時に戻ってきてくれと頼む。

 バーニーは耳と口の不自由な女性マリアンナに匿われていた。マリアンナの父はかつてコールダー博士と共に活動していたが、現在の秘密警察長官に射殺されていたため、バーニーを助けたのだった。バーニーはマリアンナの耳と口は精神的ショックのせいだと考え、アメリカならば医者に治してもらえるという。

 パリスは警察の目をバーニーからそらすため、自分が足を撃たれた男のふりをしてあちこちに出没する。一方、フェルプスとダグは警官に変装し、警察の情報を利用してバーニーを探すが手掛かりが得られない。

 IMFは作戦でトラブルが有った際には郊外の倉庫で落ち合う事を取り決めていた。バーニーはマリアンナにその倉庫に行ってもらうが、マリアンナは警官に声をかけられ慌てて逃げ出す。しかし倉庫で待っていたダナはその様子を見ており、さらにフェルプスはその女性が耳が不自由だったという話を聞き、捜索中に出会った女性だと気が付く。フェルプスたちはマリアンナの家に急行し、バーニーと再会して、マリアンナも連れて逃げ出す。

 一方パリスは囮となって逃げまわっていたが、本当に怪我を負わされてしまい、動けなくなってしまう。さらにフェルプスたちが偽警官という事がばれてしまい、警察に追跡される。しかしフェルプスたちは飛んできたヘリに乗りこみ、さらにパリスを拾い上げて無事逃走する。


監督: テリー・ベッカー
脚本: ヘレン・ホブロック・トンプソン


感想

 評価は△。

 IMFの作戦よりバーニーのラブロマンスの方に主題が置かれていた話だったため、評価は低め。


 第五シーズンの例にもれず、今回もIMFの作戦が予想外のアクシデントで上手くいかず、IMFメンバーが収拾のためバタバタするという話で、かつて完璧にミッションをこなしていたIMFはどこに行ってしまったのか、と嘆きたくなるような話であった。

 BSジャパン版のサブタイトル「傷だらけの逃走」は、最初はバーニーの状況を表しているのかと思ったのだが、パリスの方も囮活動中に肋骨を怪我してしまい、半死半生で荒地を逃げ回る羽目になったので、二人の事を同時に表しているのであろう。

 今回バーニーはお世話になったマリアンヌをアメリカに連れて行くと言い、フェルプスも特に反対もせずに了承する。実はバーニーは第102話(シーズン4 第24話)「死の監房」でも知り合った女性をアメリカに連れて行っているのだが、彼女たちについて、ちゃんとその後もフォローしてあげているのだろうかと、実に気になった。

 今回のサブタイトルの原題「Hunted」とは「狩り立てる」の意味。

参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが車でやってきて、公園の側に停車しているキャンピングカーの側で停める。フェルプスはキャンピングカーのドアの鍵を開けて中に入り、引き出しから大きめの封筒とオープンリール式テープレコーダーを取り出す。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なお、このテープは自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。

参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。アフリカの東ビクトリア政府は、ここ十年来、フレドリック・コールダー博士を強制収容所に監禁してきたが、この人種差別に反対する黒人運動のリーダーであり、かつまたアフリカにおける自由の象徴でもあるコールダー博士は、目下重い病の床にあった。このため博士は首都の病院に移されたが、しかしそこでもほとんど治療らしい治療を受けていないばかりか、白人政府の苛烈な尋問に喘いでいる。

 そこで君の使命だが、国外において再び同志を糾合し、新政府を樹立できるよう、このコールダー博士を救出することにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。
 
 

シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com