【SF小説】感想「オクトパスの呪縛」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 604巻)(2019年11月6日発売)


オクトパスの呪縛 (宇宙英雄ローダン・シリーズ604)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122563
オクトパスの呪縛 (宇宙英雄ローダン・シリーズ604) (日本語) 文庫 2019/11/6
アルント・エルマー (著), クルト・マール (著), 若松 宣子 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2019/11/6)
発売日: 2019/11/6

【※以下ネタバレ】
 

深淵の都市スタルセンで、アトランは友愛団と名乗るプシオニカー集団に捕まって、彼らの拠点"オクトパス"のなかに拘束された!


深淵の地の主要都市スタルセンでは厳格な階級制度が定着し、下級の市民はきびしい生活を強いられていた。それを打ち壊すと決意したアトランは、特権階級市民との決闘に挑むジェン・サリクと別行動をとり、忠実な従者となった深淵の住民チュルチとともに同志集めに向かう。だが、その途中で友愛団と名乗るプシオニカー集団の超能力に捕まってしまい、かれらの本拠である大ダコ形の建物“オクトパス”のなかに拘束された!

 

あらすじ

◇1207話 オクトパスの呪縛(アルント・エルマー)(訳者:若松 宣子)

 アトランとチュルチは友愛団の本拠「オクトパス」に連行され、アトランは「助修士」たちから「鋼の支配者」の仲間だと疑われ、鋼の支配者がテングリ・レトス=テラクドシャンだと知る。アトランは助修士から精神攻撃を受けるが、時空エンジニアの使いだという精神存在「ヴァジェンダ」に助けられ、地下にある「盲目の隠者たちの洞窟」に行くように指示される。直後、オクトパスを鋼の兵士たちが襲撃し、その混乱に乗じてアトランたちは逃走した。(時期:不明。NGZ427年10月頃)

※初出キーワード=深淵作用、グレイ生物、ニ・ヴァル種族、ヴァジェンダ、ヴァイタル・エネルギー、グレイ領域



◇1208話 スタルセンの地下墓地(クルト・マール)(訳者:若松 宣子)

 ジェン・サリクは同行者「ウェレベル」と共に「盲目の隠者たちの洞窟」をさ迷ううち、植物種族「盲目の隠者」の一人「ケルズル」から謎めいたヒントを与えられる。一方、アトランたちも盲目の隠者たちを尾行して、洞窟の奥底にたどり着き、ここでサリクたちと再会する。盲目の隠者たちは、二人の細胞活性装置を見て自分たちは二人の従者だと言い、スタルセンの歴史を語り始めた。(時期:不明。NGZ427年11月頃)

※初出キーワード=グレイの領主たち、オルマク種族


あとがきにかえて

 北海道に旅行して、苫小牧科学センターで宇宙ステーション・ミールを見た話。


感想

 前半エピソード … アトランが謎の組織「友愛会」に捕まるものの脱出する話。友愛団は、主要構成員が「助修士」で、精神を操る超能力を使うとか、もうファンタジー世界の悪の秘密魔法結社にしか思えないわけで、何がローダン・シリーズなのか解りません……


 後半エピソード … アトランたちとサリクたちが延々薄暗い地下の洞窟をさまよう話。何があるかもわからないまま延々地下を歩き回り、植物種族に襲撃されたり、食事として苔を食べたり、と、読んでいて気が滅入って来る展開が満載でした。最後の最後にようやく謎が解けそうな気配になったのがわずかな救いです。
 
 
 

600巻~650巻(「クロノフォシル」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

2020年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com