【SF小説】感想「アンクラム・プロジェクト」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 681巻)(2023年1月24日発売)

アンクラム・プロジェクト (ハヤカワ文庫SF SFロ 1-681)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150123942
アンクラム・プロジェクト (ハヤカワ文庫SF SFロ 1-681) 文庫 2023/1/24
クルト・マール (著), 林 啓子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2023/1/24)
発売日:2023/1/24
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

故郷銀河へ戻る手がかりを求めて、ブルーの恒星アンクラムに到着したローダンは、宇宙保安パトロール部隊に捕らえられてしまう!


ハウリ人の秘密基地ベンタングから脱出したペリー・ローダンは、パルス化された信号をはなつブルーの恒星へと向かった。その星系は三つの褐色矮星が中心天体をめぐり、それぞれが多くの衛星を連れていた。だが、突然“レダ”は小型宇宙艇十四機に包囲される。ヴェンノクと名乗るかれらはアンクラム・プロジェクトを守る守備隊で、スパイ容疑をかけられたローダンは褐色矮星ラングライの第五衛星ガンガに連行されるが…

 

あらすじ

◇1361話 アンクラム・プロジェクト(クルト・マール)(訳者:林 啓子)

 NGZ447年2月。タルカン宇宙。ローダンは惑星ベンタングのハウリ人基地を脱出すると、ハイパー放射を発信する近傍の星系へと向かった。到達した「アンクラム星系」では、「ヴェンノク」と名乗る種族が、ハンガイ銀河を別宇宙に転送する「アンクラム・プロジェクト」に従事しており、ローダンはとりあえず客として迎えられる。しかしローダンは何者かに何度も命を狙われ、さらにアンクラム・プロジェクトに使用する巨大送信機は、ベンタングのハウリ人からの妨害放射攻撃で大損害を受けてしまう。(時期:NGZ447年2月5日~)

※初出キーワード=アンクラム・プロジェクト。ヴェンノク種族。恒星アンクラム。惑星ラングライ/衛星ガンガ。惑星ツィムボン/衛星ドリファアル。惑星ヌル。



◇1362話 恒星探索者(クルト・マール)(訳者:林 啓子)

 ローダンはハウリ人の攻撃を警告したことでヴェンノクたちの信用を獲得し、アンクラム・プロジェクトのリーダーのカルタン人と面会した。しかしローダンは、プロジェクトのメンバーは謎めいた存在「知識権限の中枢」からの指示に従うだけで、高度技術を全く理解していない事を知る。ローダンは友となった「アッタヴェンノク」種族のベオドゥと共に、アンクラム星系にエスタルトゥと繋がりのある宇宙船「ジュアタフ」(恒星探索者の意)を発見するが、直後ハウリ人の捕虜になってしまう。(時期:不明:NGZ447年2月頃)

※初出キーワード=アッタヴェンノク種族。惑星ヴェン。知識権限の中枢。プロジェクト機構。衛星イロン。シングイソ星系。ザブリフ星系。


あとがきにかえて

・2022年9月4日にピアノでオーケストラと共演した話


感想

・前半エピソード 原タイトル:DAS ANKLAM-PROJEKT(意訳:アンクラム・プロジェクト)

 舞台はタルカン宇宙に移っての、久しぶりのローダン一人旅エピソードで、今回はハンガイ銀河転送に関わっている種族とコンタクトする話。たとえ異宇宙に移動して全くの未知種族とコンタクトしても、物凄くスムーズに話が展開し、全然トラブルとか起きないのがなんとなく可笑しい(笑) それどころか、ローダンはヴェンノクの裏切り者探しのため探偵みたいなことを開始するし。ローダンの適応能力の凄さには感服です。



・後半エピソード 原タイトル:DER SONNENSUCHER(意訳:恒星探索者)

 ローダンがアンクラム星系でエスタルトゥの手掛かりを追う話。新キャラとしてアッタヴェンノク種族のベオドゥとロボットのヨルダンが登場。ローダンが異種族の相棒二人と共に見知らぬ世界で故郷への帰還の道を探す、というと、脳オデッセイ編のガイト・コール&ゼノを思い出し、何となく懐かしい…… それにしてもエスタルトゥの手掛かりが見つかっても、肝心なことはさっぱり教えてくれず、情報を小出しにして焦らしまくる、といういつもの流れになってますね(笑)
 
 
 

675巻~700巻(「タルカン」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

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