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ハンガイ銀河の占星術師 (ハヤカワ文庫SF SFロ 1-683) 文庫 2023/2/21
エルンスト・ヴルチェク (著), クラーク・ダールトン (著), 工藤 稜 (イラスト), 若松 宣子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2023/2/21)
発売日:2023/2/21
文庫:288ページ
【※以下ネタバレ】
エスタルトゥの痕跡を追うヨルダン、ローダン、ベオドゥは惑星トゥヨンに到着、この星の奇妙な種族とエスタルトゥとの関係とは!?
エスタルトゥのシュプールを追うヨルダンに導かれ、ローダンとベオドゥは、ササク星系第三惑星トゥヨンの宇宙港に到着した。だがそこには宇宙船もなければ住民もいない。不審に思いながらもローダン一行は近くの町へと向かうが、そこには巨大な天球儀があった!どうやら占星術師の評議会がこの町の住民を支配しているようだ。はたしてベングエルというこの奇妙な種族と、エスタルトゥとのあいだにはどのようなつながりが!?
あらすじ
◇1365話 ハンガイ銀河の占星術師(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:若松 宣子)
ローダン、ベオドゥ、ヨルダンは、惑星トゥヨンの住人ベングエル種族と接触するが、ベングエルたちは占星術を生活の中心とする原始的な種族で、エスタルトゥについては何も知らなかった。やがてドリフェルカプセルとカルタン人の艦隊がローダン救出のため到着し、混乱の中でヨルダンとベングエルの一体が対峙した瞬間、両者は意識を喪失し、覚醒した時には二体とも知性を完全に失っていた。ローダンは、去る4月2日にハンガイ銀河のさらなる1/4が転送されたことを知った。(時期:NGZ447年4月20日~5月10日)
※初出キーワード=カンサハリヤ。アフ=メテム。炎の侯爵。
◇1366話 成就の地、探索の旅路(クラーク・ダールトン)(訳者:若松 宣子)
精神存在エラート=テスタレは、完璧な肉体が得られるという謎の場所「成就の地」を求めて宇宙を旅していた。18年前、NGZ429年。エラートは“それ”に宇宙に送り出され、あて無き旅の末に450年前に出合った神秘的な老人バルコンと再会した。エラートは「成就の地」の場所を知るバルコンと共に転送機で移動を試みたが、何故か離ればなれとなり、ヴィールスの体も失った。
現在。エラート=テスタレは、捜索の末、深淵の騎士の拠点惑星クーラトでバルコンに追いついたが、この星にもバルコンが探す同族はいなかった。エラートたちは、ジェン・サリクがローダンとアトランの呪いを解くため、精神存在となってケスドシャン・ドームと一体化したことを知った。バルコン、エラート=テスタレは、クーラトを離れさらなる探索に旅立った。(時期:NGZ429年~447年)
※初出キーワード=スプラヘトの制御者。“それ”の助産婦。アムリングハルの年表。ウヨモンの賢者。
あとがきにかえて
・運転免許取得のため講習を受けている話。
感想
・前半エピソード 原タイトル:DIE ASTROLOGEN VON HANGAY(意訳:ハンガイ銀河の占星術師)
ローダンがエスタルトゥの消息を追って半知性体ベングエル種族と遭遇する話。展開がだるい上に、最後は謎だけ残してはいおしまいという、かなり質の低い話でした。これはちょっとね……
・後半エピソード 原タイトル:DIE FREIHEIT DES BEWUSSTSEINS(意訳:意識の自由)
エラート&テスタレが謎の老人バルコンを追いかける話。バルコン老人、懐かしすぎる。
調べてみると、前回登場したのは2011年発売の414巻「バルコンの男」収録の827話「バルコンの男」(作者 クラーク・ダールトン)で、500話ぶり、日本版では12年ぶり、でした。おかげで前回登場した時はどんな役回りだったか全く覚えていなくて、当時の感想を読み直しましたよ。この話、タルカンサイクルと何の関係があるのか……、もうゲスト作家的な存在になっているダールトンに好き勝手書いてもらったという事かしらん?