【海外ドラマ】感想:海外ドラマ「特攻野郎Aチーム」シーズン3 第7話「自動車工場の腐敗をあばけ!」

特攻野郎Aチーム シーズン 3 バリューパック [DVD]

特攻野郎Aチーム シーズン3 https://www.twellv.co.jp/program/drama/a-team-s3/
放送 BS12。

https://www.twellv.co.jp/program/drama/a-team-s3/www.twellv.co.jp
【※以下ネタバレ】
 

不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する。俺たち、特攻野郎Aチーム!命知らずの個性派集団“A チーム”の活躍を描く、80年代を代表する痛快アクション・アドベンチャー

 

シーズン3 第7話「自動車工場の腐敗をあばけ!」 Trouble On Wheels

あらすじ

ハンニバル(ジョン・スミス)は、自動車工場で盗みを働く従業員を捕まえるため潜入捜査に入る。だが、事は予想以上に大ごとで危険だった。フェイスマン(テンプルトン・ペック)はついに長年の夢を叶えられそうだ。

 
 冒頭、ナショナル車工場の工場長ルディ・ガルシアが覆面男たちに拉致され、自分たちの行動を邪魔するなと暴行を受ける。

 ガルシアはAチームに接触し、自動車工場内に巣くう部品横流しグループの摘発を依頼する。ハンニバルはルディの力で工員として潜り込み、謎の相手をあぶりだすため、目立つようにせっせと部品を盗み始める。一週間後、ハンニバルは何者かに拉致され、覆面男たちはナショナル車工場は自分たちの縄張りなので今後はハンニバルは自分たちのために働けと脅す。

 解放されたハンニバルは、ひそかに携行していた腕時計型テープレコーダーの録音を元に、拉致された倉庫を突き止め、すぐさま全員で乗り込んで部品を奪い取ってしまう。横流しグループのメンバーは自分たちのボスに状況を報告するが、すぐに盗まれたものを取り戻せと怒鳴られただけだった。

 横流しグループのメンバーは部品を持ち去った相手を知ろうとハンニバルを脅し、ハンニバルはボスの名前が「クレイジー・ウィリー」で、自分が裏切ってこっちの仲間になったので反撃したのだろうと説明する。早速横流しグループのメンバーはクレイジー・ウィリーの店に向かい、出迎えたクレイジーモンキーはいかれた犯罪グループのボスの演技をして一味を追い返す。

 横流しグループは、反撃のためまずルディとその家族を拉致してしまう。そして警官がルディ一家誘拐の捜査のためクレイジー・ウィリーの店に現れるが、すぐさま一行が指名手配中のAチームだと気が付く。モンキーは指名手配されていないので機転を利かせて「一緒にいた連中がAチームとは知らなかった」とかとぼけつつ警官をKOしてしまう。

 さらにAチームは自動車を改造して装甲車にすると、横流しグループの元に乗り込み、猛烈な銃撃戦で悪党たちを叩きのめして大勝利した。

 最後。コングが愛車のバンが見つからないと言ってフェイスやモンキーを問い詰めていた。モンキーたちはいろいろ言い訳をするが、バンがシャーシだけの状態になっていることを明かし、コングが激怒するところで〆。

感想

 安定の痛快系エピソード。自動車工場で探偵的な事をして悪党たちの正体をあぶりだすという展開も面白かったし、モンキーが犯罪グループのボス・クレイジー・ウィリーをほぼいつものノリでこなして悪党たちをたじろがせる一幕は笑ったし、最後に速成で作った装甲車で悪党たちをやっつけるシーンも痛快だし、と、面白い回でした。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

特攻野郎Aチーム シーズン3


番組概要
不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する。俺たち、特攻野郎Aチーム!命知らずの個性派集団“Aチーム”の活躍を描く、80年代を代表する痛快アクション・アドベンチャー
アクション満載なシーズン3でも、ハンニバル、フェイスマン、コング、クレイジーモンキーの腕利きの軍人チームが引き続き悪を懲らしめる。逃げたとしても、Aチームがすぐに捕まえてやる!(全24話/日本語吹替)



番組情報
【出演者】
キャスト:役名(吹替)
ジョージ・ペパード:“ハンニバル”ジョン・スミス(羽佐間道夫
ダーク・ベネディクト:“フェイスマン”テンプルトン・アーサー・ペック(安原義人
ドワイト・シュルツ:“クレイジーモンキー”H・M・マードック富山敬
ミスター・T:“コング”ボスコ・アルバート・バラカス(飯塚昭三


【スタッフ】
製作総指揮:スティーブン・J・キャネル、フランク・ルポ

 

【海外ドラマ】感想:海外ドラマ「特攻野郎Aチーム」シーズン3 第6話「2大ギャング宿命の対決」

特攻野郎Aチーム シーズン 3 バリューパック [DVD]

特攻野郎Aチーム シーズン3 https://www.twellv.co.jp/program/drama/a-team-s3/
放送 BS12。

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【※以下ネタバレ】
 

不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する。俺たち、特攻野郎Aチーム!命知らずの個性派集団“A チーム”の活躍を描く、80年代を代表する痛快アクション・アドベンチャー

 

シーズン3 第6話「2大ギャング宿命の対決」 Double Heat

あらすじ

張り合う2つのギャングの手のひらで踊らされている会計士の娘を救出するためAチームが雇われる。だが、Aチームの介入がギャングの戦争を広げることとなり、大勢に危険が及んでしまう。

 
 海辺のレストラン。ジェニー・オルソンという女性がギャングに誘拐されてしまう。

 Aチームにジェニーの父親ジョージ・オルソンが接触し娘の救出を依頼するが、ハンニバルたちはジョージの過去が二年前より前は全くつかめないことを指摘し怪しむ。

 実はジョージの本名はジョージ・バナーで、二年前までギャングのトミー・ラーゴの会計士をしていたが、裁判で証言するため新しい身分を与えられたのだった。ところがラーゴの裁判は二年間行われず、今度突然行われることになったので、ラーゴがジョージに証言させないため娘のジェニーを誘拐したらしかった。

 Aチームはすぐさま活動を開始するが、ジェニーを誘拐したのはラーゴ一味ではなく、ラーゴと敵対するギャングのエディ・ディベインの一味だと判明する。デイベインたちはラーゴを確実に有罪にするため、ジェニーを誘拐しジョージが絶対に証言をするように保険を掛けたのだった。しかしもちろん裁判の後はジェニーが無事に解放されるとは思えなかった。

 Aチームはディベインの居場所を探るため、ディベイン一味のふりをしてラーゴ一味を襲撃した。激怒したラーゴはディベインの隠れ家に向かい文句をつけるが、その後をAチームが尾行していた。

 直後、ハンニバルは怪獣の格好でスカイダイビングしてディベインの屋敷に落下し、間違って着地したと言って屋敷に入りジェニーを発見する。しかしすぐさま拘束されてしまい、突撃してきた他のメンバーがハンニバルとジェニーを救出した。

 ジェニーは自宅に戻るとホテルの一室でFBIに保護されているジョージに電話するが、その電話は盗聴されており、ジョージの場所はラーゴたちにばれてしまった。ハンニバルはすぐさまホテルに行き一芝居打ってジョージたちを別の場所に移動させると、自分たちがホテルで待ち構えることにした。そこにラーゴと、一時的に手を組んだディベインの二人の部下たちが押し寄せてきたが、Aチームは銃撃戦で蹴散らし、悪党たちはどちらも捕まった。

感想

 ややこしいわりにイマイチ面白くないエピソードでした。

 しかしまあ、少しばかりは見所もあり、


・ジョージ・オルソンを感じたのは、冒険野郎マクガイバーでお馴染みのダナ・エルカーで、初登場シーンでおっとなりました。


・フェイスがヘリコプターを調達する際、政府のエージェントのふりをして業者に接触し、モンキーと組んで、急いで重要書類をワシントンに運ばないといけない、あなたは真の愛国者だ、とかなんとかうまいこと言って丸め込むシーンは笑いました(笑)


などなど。多少は面白みもありましたですね。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

特攻野郎Aチーム シーズン3


番組概要
不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する。俺たち、特攻野郎Aチーム!命知らずの個性派集団“Aチーム”の活躍を描く、80年代を代表する痛快アクション・アドベンチャー
アクション満載なシーズン3でも、ハンニバル、フェイスマン、コング、クレイジーモンキーの腕利きの軍人チームが引き続き悪を懲らしめる。逃げたとしても、Aチームがすぐに捕まえてやる!(全24話/日本語吹替)



番組情報
【出演者】
キャスト:役名(吹替)
ジョージ・ペパード:“ハンニバル”ジョン・スミス(羽佐間道夫
ダーク・ベネディクト:“フェイスマン”テンプルトン・アーサー・ペック(安原義人
ドワイト・シュルツ:“クレイジーモンキー”H・M・マードック富山敬
ミスター・T:“コング”ボスコ・アルバート・バラカス(飯塚昭三


【スタッフ】
製作総指揮:スティーブン・J・キャネル、フランク・ルポ

 

【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第13話(最終回)「蔡沢の矜持」(2024年3月30日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

TVアニメ「キングダム」公式サイト https://kingdom-anime.com/
放送 NHK総合

kingdom-anime.com

アニメ キングダム 第5シリーズ NHK https://www.nhk.jp/p/ts/Z9YVGK6Y6L/

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

第13話(最終回)「蔡沢(さいたく)の矜持(きょうじ)」(2024年3月30日(土)深夜放送)

 

あらすじ

初回放送日: 2024年3月31日


2話連続放送! ▽「蔡沢(さいたく)の矜持(きょうじ)」黒羊丘の戦い後、蔡沢が斉国の王建王と趙国の宰相・李牧(りぼく)を伴い、咸陽(かんよう)に帰国。蔡沢の仲介で急きょ、秦王・エイ政と斉王による会談が開かれる。

 
 黒羊での勝利の後。蔡沢が、突然斉国の王・建王と趙国の宰相・李牧を伴い首都・咸陽に帰還した。あまりにも予想外の事態に咸陽は混乱するが、すぐさま秦王・エイ政と斉王の会談が開かれることになった。

 斉王はエイ政の中華統一の構想は、他の六国を滅ぼして亡国の民を作り出すだけなので、納得できる理由が聞けないなら第二の合従軍を立ち上げて秦を滅ぼすと脅す。

 エイ政は、六か国統一は征服戦争ではなく新たな国を建国するための戦いで、秦が征服者とはならないので、亡国の民の不安は解消されるだろうという。斉王は強力な支配者がいなければ統一国家を維持することはできないと反論するが、エイ政は支配するのは人ではなく法で、統一国家は法の下であらゆるものが平等に扱われる法治国家だという。

 斉王はエイ政の回答に納得し、秦と斉の同盟を提案し、さらにエイ政が他の国を滅ぼした後もまた信頼できる人物なら、斉は戦わずしてその元に下ることを約束する。会談に同席していた蔡沢は自分の満足する結果に落ち着いたことを確認すると静かに息を引き取った。

 エイ政は続けて李牧との会談に向かった。<完>


感想

 おーい、こんな中途半端なところで終わらせないでほしい。しかも次のシリーズをいつ作るとかの予告もないし……

総括

 いやーん、今期は1クールしかないの? しかもなんか気になるところで終わってしまうし…… 相変わらず面白いアニメだったけど中途半端なところで終わったのがもう一つでしたな。
 
 

 

【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第12話「勝敗の夜ふけ」(2024年3月30日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

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【※以下ネタバレ】
 

第12話「勝敗の夜ふけ」(2024年3月30日(土)深夜放送)

 

あらすじ

(12)「勝敗の夜ふけ」
初回放送日: 2024年3月31日


2話連続放送!▽「勝敗の夜ふけ」趙(ちょう)軍の本陣では、桓騎(かんき)によって揺さぶりをかけられた紀彗(きすい)が、究極の選択を迫られていた。趙国の未来に大きく関わる戦いの最中、紀彗が下す決断とは!?

 
 趙将の紀彗と金毛の元に、桓騎軍が虐殺した村人たちのむごたらしい姿の死体が届けられ、さらに桓騎は同じことを離眼で行うと予告してきた。動揺した紀彗は急いで離眼に戻ろうとするが、金毛からは今中央の丘を放棄すれば、すぐに桓騎軍に奪われてしまい秦に拠点化されてしまうと必死に止める。

 しかし紀彗は桓騎軍が黒羊を離れて離眼に向かったのを見て、その後を追撃に向かってしまう。その間に中央の丘は飛信隊や他の桓騎軍の攻撃で簡単に落ちてしまい、金毛たちも苦渋の退却を行うことになった。桓騎たちは紀彗が丘から離れたのを確認すると、そのまま分散して黒羊に戻っていた。

 最終的に秦軍は想定されたよりもはるかに少ない犠牲で黒羊攻略に成功し、桓騎の名をさらに高めることになった。信や羌カイは、桓騎がやり方はともかく結果を出したことは認めざるを得なかった。

 秦軍のうち、飛信隊だけが黒羊に残って丘の砦化を進める作業を与えられ、桓騎軍は撤退することになった。しかし那貴は飛信隊が気に入ったと言って桓騎軍を抜け、一家で飛信隊へと移ることにした。

感想

 ははぁ、こういう計略でしたか。那貴はこの時移籍してきたんだね。


 

 

【アニメ】感想:アニメ「キングダム」(第5シリーズ)第11話「尾平と飛信隊」(2024年3月23日(土)深夜放送)

キングダム 第5シリーズ

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第11話「尾平と飛信隊」(2024年3月23日(土)深夜放送)

 

あらすじ

(11)「尾平と飛信隊」
初回放送日: 2024年3月24日


桓騎(かんき)軍の非道を目の当たりにし、激しい怒りに駆られる信とキョウカイ。桓騎軍のやり口を巡り、飛信隊と桓騎軍が一触即発の状況に。開戦前に行われた隊の入れ替えで桓騎軍に組み込まれた飛信隊の尾平は、この場を収める役目を任されることになるが、その懐から桓騎の手下に無理やり手渡された略奪品が。弁解もできないまま、信に飛信隊からの追放を言い渡されてしまう尾平は――。

 
 信と羌カイは桓騎軍の本陣で桓騎の略奪を非難し、桓騎軍の兵士たちと一触即発の状態となった。さらに桓騎は信とエイ政の夢である中華統一を大虐殺だと言い切り、信は今まで出会った中で一番の悪党だと冷笑する。

 そこにリン玉が尾平を連れて現れ、尾平は焼き討ちされた村々は趙軍に協力していたので桓騎軍に攻撃されただけと言って信たちを止めようとする。ところが信からは尾平自身がそれを確認したわけではない事を指摘され、さらに桓騎軍の兵士に無理やりわたされた首飾りを持っていたことがバレてしまう。桓騎軍の兵士は信自身の部下も略奪をしていたとあざ笑い、激怒した信は尾平に飛信隊からの追放を言い渡す。

 尾平は長年飛信隊で戦ってきた自分を簡単に追い出したことに怒り、故郷の村に戻ると言い出すが、桓騎軍の兵士が信の事を馬鹿にしているのを聞き、黙っていられず手を出してしまう。そして桓騎軍兵士に殺されそうになるが、そこに現れた那貴が尾平を助けた。

 信は大怪我をした尾平に、自分の夢のために飛信隊の兵に略奪をさせず無理を強いていると詫びる。しかし尾平は全て納得した上で信についてきているのだという。

感想

 まあそこそこイイオチでした。
 
 

 

【ドラマ】感想:NHK番組「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2」「鉄人をひろったよ」(2024年4月7日(日)放送)

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/4JZM8MV1Q2/
放送 NHK BS。

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【※以下ネタバレ】
 

国民的漫画「ドラえもん」の生みの親 藤子・F・不二雄が描いた刺激的でシュールなSF短編漫画を実写化!

 

「鉄人をひろったよ」(2024年4月7日(日)放送)

 

あらすじ

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン2 鉄人をひろったよ
[NHK BS] 2024年04月07日 午後9:45 ~ 午後10:00 (15分)


国民的漫画家藤子・F・不二雄の傑作SF短編をドラマ化!シーズン2スタート!NHKBS毎週日曜夜9時45分。1話15分完結×8話。今日は初回「鉄人をひろったよ」


初老の男(風間杜夫)が帰宅途中、川辺の茂みに男が倒れているのを発見する。大怪我を負った男から、老人はリモコンのようなものを託される。携帯電話のようなリモコンに向かって話しかけてみると、現れたのは巨大な鉄製ロボットだった。リモコンを持っているがゆえに、彼についてきてしまったらしい。妻(犬山イヌコ)にはなんでそんなものをひろってきたのか、と文句を言われる。考えあぐねた末に彼はロボットに命令する。


【出演】風間杜夫犬山イヌコ金児憲史,【語り】古谷徹

 
 主人公の男が夜中に帰宅途中、道端で大けがをして倒れている男を発見する。主人公の携帯電話は電源切れだったため、けが人から差し出された電話を手に助けを求めに行くが、戻ってきてみるとけが人は消えていた。

 直後、空から人型の巨大ロボットが現れる。主人公は自分の持っているのが、おそらくロボットに声で命令するリモコンだと察するが、事態に混乱し、結局自宅にロボットを連れ帰ってしまう。

 出迎えた妻は仰天するものの、このままロボットを置いていては日照権とかで近所から苦情が出かねないと文句を言い、主人公にどこかに捨ててくるように頼む。

 主人公は仕方なくロボットの背中に載って海辺まで行き、ロボットにリモコンを海のかなたに放り投げさせ、さらにそれを追っていくように命令する。ロボットはそのまま飛び去って海中に消えてしまう。こうして某国が開発し、他国が狙っていた超兵器はあっけなく姿を消した。


感想

 評価は○。

 新シリーズ初回はあまりひねった話は持ってこず、ユーモア風味の一作でした。CG技術の発達で、巨大ロボも着ぐるみとかを使わずに簡単に表現できる時代だから作れた一作という感じでしたな。
 
 

“僕にとっての「SF」はサイエンス・フィクションではなく「少し不思議な物語」のSとFなのです。”
藤子・F・不二雄


世界中の子供の心をつかむ「ドラえもん」の作者、藤子・F・不二雄が大人向けに描いた刺激的でシュールな味わいのある「SF短編漫画」を実写化した「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シリーズ。第1シーズンのご好評にこたえて待望の第2シーズンの放送が2024年4月からNHKBSで始まります。初回放送は4月7日(日)夜9時45分。全8作品を、毎週日曜日に1作ずつ放送予定です。どの作品にも、コメディ、SF、ホラー、ジュブナイル、ミステリー、ヒューマン、と多様な魅力がギュッとつまっています。連ドラは見たくても中々見られない、という忙しい現代人にもちょうどよい「1話15分完結」というサイズ。疲れて帰宅した夜に、「少し(S)不思議(F)」なドラマをどうぞお楽しみください。


◆「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2 放送予定
NHKBSにて2024年4-5月、毎週日曜日 夜9:45~ 1話完結 全8話


4月7日(日) 夜9:45~
『鉄人をひろったよ』 脚本・演出・VFX キムラケイサク
風間杜夫 犬山イヌコ金児憲史古谷徹(声)


4月14日(日) 夜9:45~
『マイシェルター』 脚本 遠竹ミファ 演出 遠竹真寛
浜野謙太/安達祐実/池村碧彩 かずき/福島リラ モロ師岡田辺誠一


4月21日(日) 夜9:45~
『アン子 大いに怒る』 脚本・演出 山戸結希
新井美羽 皆川猿時矢柴俊博 青木崇高濱津隆之 岩田奏/荻野目洋子


4月28日(日) 夜9:45~
『3万3千平米』 脚本・演出 本多アシタ
山寺宏一峯村リエ 三浦 ?太/土田晃之 酒井敏也 関智一田口浩正劇団ひとり


5月5日(日) 夜9:45~
『あいつのタイムマシン』 脚本・演出 家次勲
渡辺大知 奥野瑛太/木竜麻生 安井順平


5月12日(日) 夜9:45~
『じじぬき』 脚本・演出 村井敦
泉谷しげる原田美枝子マキタスポーツ 池谷のぶえ 窪塚愛流 宮崎莉里沙 般若 今野浩喜柴田理恵 岩井ジョニ男 永見諒太 ニシダ・コウキ 川﨑宗則/平泉成


5月19日(日) 夜9:45~
『旅人還る』 脚本・演出 宇野丈良
森山未來成海璃子林原めぐみ(声)/春海四方 嶋田久作


5月26日(日) 夜9:45~
『いけにえ』 脚本・演出 倉本美津留
一ノ瀬ワタル/松井愛莉/シュウペイ 街裏ぴんく 賀屋壮也/山西惇 板尾創路斎藤工

 

【推理小説】感想:小説「名探偵の掟」(東野 圭吾/1999年)[講談社文庫]

名探偵の掟 (講談社文庫)

http://www.amazon.co.jp/dp/4062646188
名探偵の掟 (講談社文庫) 文庫 1999/7/15
東野 圭吾 (著)
出版社:講談社 (1999/7/15)
発売日:1999/7/15
文庫:348ページ

★★【以下ネタバレ】★★
 

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

あらすじ

 名探偵・天下一大五郎が活躍する連作短編集。コメディというかギャグというか的な内容。


●プロローグ

 主人公・大河原番三は県警捜査一課の警部で、「名探偵・天下一大五郎」シリーズで主人公を引き立てるためのわき役である。大河原の役どころは「威張っているが見当外れの捜査ばかりする無能な警察官」だが、実はこの役目は楽ではない。なにせ、意識的に見当外れの捜査を行わなければならず、しかもうっかり間違って名探偵より先に犯人を捕まえてもいけないので、名探偵より先に事件の真相を見抜きつつ、わざわざ真相に近づかないように間抜けな行動をしなくてはならないのである…… そして、大河原は過去に遭遇した無数の事件を思い出していた……


●第一章 密室宣言 トリックの王様

 とある村で起きた殺人事件。被害者は自宅で殺されていたが、家の戸には内側から心張り棒が噛まされ密室となっていた。天下一大五郎は密室トリックを暴けるか?



●第二章 意外な犯人 フーダニット

 高名な画家が自宅で殺害された。犯人は犯行当時家の中にいた誰かである。犯人は誰だ?!



●第三章 屋敷を孤立させる理由(わけ) 閉ざされた空間

 大雪で閉ざされた屋敷に宿泊していた客が殺害されるが、死体は屋敷からはるか離れた山頂で発見された。当時屋敷にいたものは全員アリバイがあった。名探偵・天下一大五郎の推理や如何に?



●第四章 最後の一言 ダイイングメッセージ

 ワンマン社長として悪名高い老人が殺害されたが、被害者は死の間際、絨毯に筆で奇妙な文字を書き残していた。この文字は何を表しているのか?



●第五章 アリバイ宣言 時刻表トリック

 軽井沢のホテルで若い女が殺害されたが、容疑者には水も漏らさぬアリバイがあった。天下一大五郎はこのアリバイを崩せるか?



●第六章 「花のOL湯けむり温泉殺人事件」論 二時間ドラマ

 休暇で温泉にやって来た大河原警部は若いOLの死亡事件に遭遇する。彼女の死は覚悟の自殺かはたまた何者かによる毒殺か? 大河原警部はミステリ研究会に所属している女子大生・天下一亜里沙とのコンビで捜査に乗り出すが……



●第七章 切断の理由 バラバラ死体

 森の中で女性のバラバラ死体が発見された。犯人は異常者か、はたまた別の理由があったのか? 名探偵・天下一大五郎は真相を暴けるか?



●第八章 トリックの正体 ???

 名探偵・天下一大五郎は遺産相続で揉めている富豪の屋敷に招かれるが、そこで殺人事件に遭遇する。ところが犯人は衆人環視の中どこかへと消えてしまい?!



●第九章 殺すなら今 童謡殺人

 離れ小島で旧家同士の結婚式が行われようとする中、島に伝わる童謡になぞらえた連続殺人が発生する。犯人の目的は何か?



●第十章 アンフェアの見本 ミステリのルール

 製薬会社の社長が自宅に届いた毒入りチョコレートによって殺害される。名探偵・天下一大五郎の推理で暴かれたあまりにも意外な犯人とは!?



●第十一章 禁句 首無し死体

 富豪が屋敷に作られた塔の最上階で殺されるが、死体には首が無かった。犯人は何故首を持ち去ったのか?!


●第十二章 凶器の話 殺人手段

 ロッジの主人が刺殺死体で発見されたが周囲に凶器は見つからなかった。被害者を死に至らしめた凶器の正体とは?



●エピローグ

 蛇首村子守唄殺人事件のあまりにも意外な犯人とは!?



●最後の選択 名探偵のその後

 超大金持ちの西野刑吾が所有する日本海に浮かぶ島に十人の客が集められる。それは天下一大五郎を始めとする高名な名探偵ばかりだった……


感想(超ネタバレ)

 「東野圭吾」というと作品がやたら映画やテレビドラマになっている有名な作家ですが、今まで作品を一作も読んだことは無く、映像作品のイメージからして「感動」とか「泣かせ」とかそういう作風の人かと思っていたのですが、この作品を読んでイメージがひっくり返りました。

 なにせ、この本の収録作品はとにかく全てにおいて推理小説というジャンルをおちょくりまくっている(笑) 登場人物たちは全員自分たちが推理小説の中のキャラクターだという事を認識しており、割り振られた役目で「ふん、素人探偵に何ができる?」とか言うのですが、時々役柄を離れて

 「今回はどんな事件てすかね?」「きっとあのトリックだよ、作者はあれが大好きだからな」
 とか

 「登場人物が少なすぎる。こんな状況で作者はどうやって読者の意表を付く気なんだ?」
 とか

 「アリバイ崩しものが好きなファンは別に推理なんかしていないんだ。漫然と名探偵が推理していくのをよんでいるだけだよ」と

 とかメタ発言を連発し、そのたびにププッとなるのですが、特に毎回「密室」とか「アリバイもの」とか「ダイイングメッセージ」という個々のテーマに対し「推理作家がそれを言ったらおしまいだろ?(笑)」みたいなことをキャラクターに言わせまくっていて、最初から最後までヘラヘラしながら読んでました(笑)



●第一章 密室宣言 トリックの王様

 密室物。平屋の戸に内側から心張り某が噛ませてあったが犯人はどうやって密室を作ったか? 実は家が雪の重さで歪んで戸が開かなかっただけで密室でも何でもなかった。

 軽い小手調べ的な作品。トリック自体はしょうもないけど、「推理小説をバカにしてやろう」という意欲は既に感じられます(笑)

 あと、登場キャラが「密室」と聞いた途端バカにして笑いだしたり、大河原が「また密室もの? (タネが違うにしても)同じ手品を何度も見せられているみたいでもう飽き飽き」とか言い出したり、他のキャラが「トリックで読者の気を引こうだなんて陳腐すぎる」と言ったり、密室トリック全般をバカにしまくっていて吹いた(笑)



●第二章 意外な犯人 フーダニット

 殺人の容疑者は屋敷の中にいた五人。犯人は誰だ? 実は被害者は二重人格で、故人の右脳が別人格として殺した。別の人格の犯行なので、これは殺人であって自殺ではありません。

 この手の犯人当て物で犯人を当てたという読者に「推理してあてたのではなく、適当に狙いを付けたら当たっていただけである」とか言い切っておちょくっているのがすごい(笑)



●第三章 屋敷を孤立させる理由(わけ) 閉ざされた空間
 
 雪に閉ざされた屋敷からさらに離れた場所で死体が見つかった。誰も屋敷を離れていないのに誰がどうやって殺したのか? 犯人は屋敷の主人で、実は屋敷がまるごと山頂まで移動する仕掛けが作られており、屋敷が山頂に到着したときに殺してから、また屋敷を元に戻した。

 これは気に入った(笑) こういうバカミス話を待っていました(笑)

 オチで大河原に「こんな仕掛け作るくらいなら殺し屋を雇って殺させた方が早いじゃん」とか身もふたもない事を言わせているのもイイネ(笑)



●第四章 最後の一言 ダイイングメッセージ

 ダイイングメッセージ物。アルファベットの「W」「E」「X」だと見えたのは実は「ベ」「ヨ」「ヤ」で「イシヤヨベ」と書いてあった。

 説明がややこしすぎてなんかイマイチ良く分からず。

 名探偵たちに「これから死ぬ人間がメッセージなんか書いている余裕なんかないよな」「それになんで犯人の名前をズバリ書かないんだよ?」とか言わせて、ダイイングメッセージモノを完全否定してた(笑)



●第五章 アリバイ宣言 時刻表トリック

 容疑者はどうやって軽井沢で殺人を犯してから大阪に夜十一時に到着できたのか? 実は「日本アルプス縦断超特急」が開通したので問題なく到着できますよ。え、犯人はそんなものは使っていないと言っている? そんなこと知らんがな。

 いつものごとくアリバイ崩しものの王道設定をバカにしてきており、「五分刻みで自分のアリバイを証言できるとか芸能人かよ!」とか「下手にアリバイを作ろうとするから破られたときに言い訳できなくなるのでは」とか「アリバイ崩し物って共犯者の可能性を無視しているよね」とか言いたい放題(笑)

 さらに重要容疑者(モロ犯人)に「あなたはアリバイがあるから容疑者から外します」と言うと「えっ? 困る。ヒントを出すからアリバイを崩してください」とか言い出す(笑) しかも最後はアリバイトリックを崩すのではなく、新しい路線ができたからそれ使ったんでしょ、とか言って強引に解決してしまうという(笑)



●第六章 「花のOL湯けむり温泉殺人事件」論 二時間ドラマ

 天下一シリーズが二時間ドラマ化され「幽閉された季節」というカッコイイタイトルが「花の~」というタイトルに変えられてしまったという話(笑) 視聴者を引き付けるため、原作は大改編され、天下一は男から美人女子大生に変更され大河原と恋愛関係を進めつつ事件を捜査する、とか、原作の内容が超簡単にされてしまっているとか、たぶん作者の実体験じゃないかと思われる事柄がいくつも出てきて苦笑いしながら読んでました(笑)



●第七章 切断の理由 バラバラ死体

 女性のバラバラ死体が発見された。切断された理由は? SMの緊縛プレイ中に誤って殺してしまった。犯人は郵便局員で死体の肌に残った縄の跡を見ているとミシン目に見えてきてついばらばらに切ってしまった(笑)

 今回は軽いジャブ程度で、バラバラ死体を扱う推理物に対して「おどろおどろしい雰囲気でごまかしているけど、よく考えたらそんな馬鹿な、みたいなものばかり」とか書いてました。



●第八章 トリックの正体 ???

 とある屋敷の中で殺人事件が発生。しかし犯人は消えてしまい? 一人二役ネタ。おっさんが若い女性に変装していて二役を演じており、登場人物は一目でそのことに気が付いていたので謎でも何でもなかったが、作者がそのあたりをワザと描写しなかったので一応トリックになっていた。

 よく言えば叙述トリック。しかし「気味の悪い女装をした中年男」が犯人というオチ(笑)



●第九章 殺すなら今 童謡殺人

 十番まである童謡になぞらえて殺人が起きる。犯人の目的は? 実は犯人は二人いて、犯人Aが一番になぞらえて殺すと、それに便乗して犯人Bが二番になぞらえ、それに便乗して犯人Aが三番(以下略)を繰り返したという。そして最後、残った十番になぞらえた殺人が島中で起きまくったという(笑)

 この手の童謡殺人モノについて、「あんまり早く犯人を突き止めると話が盛り上がらないので、被害者が出まくってしまい、探偵が有能に見えなくなる」とか「歌が何番まであるかで犠牲者の数がバレてしまう」とか、それ言っちゃダメだろ的なことを書きまくってました(笑)



●第十章 アンフェアの見本 ミステリのルール

 製薬会社の社長が毒殺される。天下一はすぐに犯人の見当をつけるが、わざわざ読者に「犯人は僕でも大河原警部でもありません」とヒントをくれる。実は犯人は「警部」なのだが、この話に限って天下一と一緒に捜査をしていた警部とは、新キャラの「金田警部」という人物だった。

 まあアンフェアには違いないのですが、オチは「オッそう来たか」と純粋に驚けたので、これは気に入りました。



●第十一章 禁句 首無し死体

 とある塔の最上階で見つかった首なし死体。被害者は何故首を切られたのか? 実は死体が別人であることをごまかす、というアレではなく、風船で死体を塔の上まで運ぼうとしたら重すぎて浮かばなかったので仕方なく首を切りました、という理由。

 天下一や大河原が首のない死体を見つけた途端、「死んだと思われている人間とは別人の死体だよな」「そんなことを思っているのはよほどノンキ者かまじめにこの話を読んでいない人間です」とか言っちゃう(笑)



●第十二章 凶器の話 殺人手段

 とあるロッジの主人が視察死体で発見されたが凶器が見つからない。被害者はどうやって殺された? 天下一は「血を凍らせた刃物で殺した」と言い切るが、死体を検死した結果は被害者が自身の足の骨が折れた先で自分の体を傷つけたことが判明する。しかし大河原は天下一の推理を否定することはできないので「いやーそうなのか、血の刃物だったとは~」とか真相をうやむやにしてしまうのだった(笑)

 名探偵が間違った推理をしたら、真相の方を捻じ曲げるという展開がもうね(笑)



●エピローグ
 
 蛇首村子守唄殺人事件のあまりにも意外な犯人とは!? 何とビックリ、シリーズキャラの大河原警部だった。

 大河原に「シリーズ物のキャラを犯人にする、とかいう安直な方法で意外性を出そうとするような作者はそのうち行き詰まる」とか言わせてしまうのに苦笑(笑)



●最後の選択 名探偵のその後

 孤島に集められた十人の名探偵。ところが彼らは一人ずつ何者かに殺されていく。犯人は誰か? 天下一以外の誰かが犯人のはず……、しかし、それでは意外性も何もない。天下一を犯人にしてこそ読者は驚くのではないのか……、

 と「シリーズ物の主人公は絶対犯人ではない」という常識を破るべきなのではと問いかけつつ終わり。

総括

 評価は○(まずまず)

 もっとゲラゲラ笑えるような「バカミス」を期待していたので、そういう意味ではちょっと「浅かった」という気がしますが、登場人物たちが「メタ発言」というか、自分たちがフィクションの中のキャラであることを自覚しつつ、作者や読者を小馬鹿にしたり、推理小説の王道設定をおちょくったりするのには楽しませてもらいました。まずまずの作品だったと言えましょう。
 
 
 

2024年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

【SF小説】感想「永遠への飛行」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 709巻)(2024年3月21日発売)

永遠への飛行 (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124361
永遠への飛行 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/3/21
クラーク・ダールトン (著), クルト・マール (著), 長谷川 圭 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/3/21)
発売日:2024/3/21
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

ローダン、ブル、ベオドゥ、グッキーらは、43人の選ばれし者と共に《エタニティ》にて飛び立つが、乗員選抜の手順に不審を感じる


ローダンたち六名は、永遠の奉仕者となる“選ばれし者”のベカッスとともに、惑星カッスバンで永遠の船に乗船した。つぎの寄港地のトゥールス3につくまでのあいだに、一行は手分けして船内を探るが、この船はロボット制御された無人船で、約七百名のベカッスしかいなかった。客室は船首部分に、エンジンは船尾部分にあるようだが、金属壁に遮られ通行不能。グッキーは、テレポーテーションで船尾部分へと潜入するが…!?

 

あらすじ

◇1417話 永遠への飛行(クラーク・ダールトン)(訳者:長谷川 圭(初))

 ローダンたちは「永遠の船」の調査を始めるが、船は完全自動制御で船内には各惑星から乗り込んだベカッス種族しかいなかった。やがて船はローダンたちを不審者とみなし、次の寄港地・惑星「パウラII」で船から追い出すが、ローダンたちはパウラIIの宇宙港で数百年前から置き去りにされていたイホ・トロトの宇宙船《ハルタ》を発見した。ローダンたちは《ハルタ》を強引に永遠の船に接続し、一緒に次の目的地へと向かった。(時期:不明。NGZ1143年7月頃)

※初出キーワード=惑星パウラII。



◇1418話 巨人の洞窟(クルト・マール)(訳者:長谷川 圭)

 永遠の船はパウラ星系近傍のブラックホールに突入し、内部に隠されていた宇宙ステーション「永遠」に到着した。永遠の司令官ロングンアタアンはベカッスを遺伝子実験の対象にしており、侵入してきたローダンを殺そうとするが反撃を受けて自爆してしまった。ナックのラカルドーンはローダンに、過去にイホ・トロトがステーション内のエネルギー柱「過去の柱」の向こうに追放されたことを伝え、《ハルタ》はトロト救出に向かった。

 ローダンたちは柱の向こう側「時空の泡」で小惑星を発見し、休眠状態だったトロトと再会した。トロトはローダンがブラックホールに墜落して死んだという噂を調査中、カンタロの罠にはまったのだった。小惑星「アムリンガル」には過去に「超越知性体“それ”の年代記制作者」が作った「アムリンガルの時の石板」があり、エルンスト・エラートたちもここを訪れていた。しかし石板は695年前の時空の異変の際に破壊されていた。

 ラカルドーンとは、かつてソト=ティグ・イアンに仕えていたナック・タワラのことで、タワラの罠でローダンたちは時空の泡の中に閉じ込められてしまった。しかし《ハルタ》が過去の柱を破壊して脱出すると永遠は崩壊し、《ハルタ》は謎の空間「ブラック・スターロード」へと墜落した。(時期:不明。NGZ1143年7月頃)

※初出キーワード=宇宙ステーション永遠。ブラック・スターロード。



あとがきにかえて

長谷川 圭氏
 翻訳チーム加入のあいさつ、ドイツで日本語教室を教えている話。


感想

・前半エピソード「永遠への飛行」 原タイトル:FLUG IN RICHTUNG EWIGKEIT(意訳:永遠への飛行)

 ローダンたちが「永遠の船」を調査する話。既に半ば引退しているダールトン先生にわざわざ書いてもらったのに、ロボット宇宙船とかでバタバタするだけの中身のない話というのはもったいなさすぎる……


・後半エピソード「巨人の洞窟」 原タイトル:DIE HOHLE DES GIGANTEN(意訳:巨人の洞窟)

 ローダンたちが、目的地の宇宙ステーション「永遠」に到着し、カンタロらしい相手と遭遇し、トロトを発見し、アムリンガルの時の石板(の残骸)を発見し、エラートたちの消息を知り、謎のブラック・スターロードに転落する話。

 という風に超中身が濃いエピソード。一話にこんなに要素が詰まっている話なんて第三勢力時代にもそうそうなかった、というレベルの密度で、あらすじがものすごく長くなってしまった。しかし「アムリンガルの時の石板」が出てくるのなら、今回をダールトン先生に書いてもらうべきだったのでは。


その他

 翻訳チームに新メンバーとして、かつて「ローダンNEO」シリーズを翻訳していた長谷川圭氏が加入。これは鵜田良江氏と同じパターンですね。
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com

ローダン・シリーズ翻訳者一覧は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com