スパイ大作戦|BSジャパン http://www.bs-j.co.jp/missionimpossible/
放送 BSジャパン。
※他のシーズンのあらすじ・感想のまとめは、以下のリンクからどうぞ
アメリカでの放送時期
1970年9月~1971年3月。全23話(第105話~第127話)
登場人物
●ジム・フェルプス(ピーター・グレイブス)(声:若山弦蔵/麦人 ※追加収録部分のみ)
IMF2代目リーダー。
●ダナ・ランバート(レスリー・アン・ウォーレン)(池田昌子/中司優花 ※追加収録部分のみ)
女性エージェント。シーズン5・第1話から参加。
●バーニー・コリアー(グレッグ・モリス)(声:田中信夫/丸山壮史 ※追加収録部分のみ)
メカニックや小道具の担当。
●ウィリー・アーミテージ(ピーター・ルーパス)(声:小林修/高瀬右光 ※追加収録部分のみ)
元重量挙げ選手。怪力。後方支援担当。このシーズンは準レギュラー。
●ダグ・ロバート(サム・エリオット)(広川太一郎)
準レギュラー。医者。シーズン5・第3話から参加。
各話のあらすじ・感想
※サブタイトルが、BSジャパン放送分とオリジナルタイトル(DVD収録分)で異なっている場合は、カッコ内にオリジナルタイトルを記載した。
話数(通算) | 邦題 | 原題 | 舞台・任務 | 評価 |
---|---|---|---|---|
01(105) | 殺し屋 | The killer | ロスアンゼルス。殺し屋の暗殺の阻止と依頼人の正体の解明 | ○ |
02(106) | 薬物汚染を食い止めろ! (狂気のルート) | Flip Side | メキシコ&ロスアンゼルス。麻薬密売ルートの壊滅 | ○ |
03(107) | 大量殺戮兵器 | The Innocent | 中東某国。化学兵器の生産の阻止と、バーニーの救出 | ○ |
04(108) | 血塗られた故郷 | Homecoming | アメリカ国内。連続殺人犯の発見 | ○ |
05(109) | “山猫”の正体 (暗殺スパイ「山猫」) | Flight | 南米の某国。殺し屋「山猫」の正体の確認 | △ |
06(110) | わが友、それは刺客 (殺しのセンター) | My Friend, My Enemy? | ウィーン・ジュネーブ間。パリスが敵に拉致されたかどうかの解明 | △ |
07(111) | 日米関係を護れ! ("怪物"粉砕作戦) | Butterfly | 日本。大物ビジネスマンの無実の証明 | △ |
08(112) | 国外脱出 (罠) | Decoy | 東側某国。重要機密とその所持者の亡命の支援 | △ |
09(113) | 強欲オヤジのしくじり (素人スパイ) | The Amateur | 東欧某国。ロケットの特殊装置の入手 | △ |
10(114) | 傷だらけの逃走 (スパイ狩り) | Hunted | アフリカ東ビクトリア。重要人物の救出→バーニーの救出 | △ |
11(115) | 反乱軍、その信じしもの (生きた研究ノート) | The Rebel | 某国。捕らわれたダナたちの救出 | ○ |
12(116) | 知り過ぎた娘 | Squeeze Play | フランス。麻薬組織の全容の資料の入手 | ○ |
13(117) | 銃殺 | The Hostage | 某国。誘拐されたパリスの救出 | ○ |
14(118) | 市長室乗っ取り | Takeover | アメリカ国内。学生運動を利用した陰謀の阻止 | ○ |
15(119) | 手下たち (黒い犯罪組織) | Cat's Paw | アメリカ国内。ギャング組織と警察署長の繋がりの解明 | ○ |
16(120) | 敵の作戦に乗れ | The Missile | アメリカ国内。敵側への偽情報提供 | △ |
17(121) | 地雷原突破! | The Field | アドリア海に面した某国。核爆弾を搭載した人工衛星の破壊 | ○ |
18(122) | 強盗の正体 (革命の黒幕) | Blast | アメリカ国内。政府転覆を目論む黒幕の正体の解明 | ○ |
19(123) | 核武装条約書 (死体は一切関知しない) | The Catafalque | サン・パスカル。秘密条約書の入手 | ○ |
20(124) | 暗号名「キタラ」(暗号名"キタラ") | Kitara | アフリカ・ボカモ。自由運動の指導者の救出 | ○ |
21(125) | 奴の死体はどこだ!(消えた汚染死体) | A Ghost Story | アメリカ国内。化学者の死体の発見 | △ |
22(126) | 祝賀パーティー (偽装パーティー)) | The Party | アメリカ国内。隠されたスパイリストの発見 | ○ |
23(127) | 死の商人 | The Merchant |
感想
シーズン5は、番組の雰囲気が過去4シーズンとは全くの別物に変わってしまい、失望甚だしいシーズンとなってしまいました。
今までのスパイ大作戦は「テープなどで指令を受け取る」→「複雑な作戦を実行して目標を達成する」→「最後に車で立ち去る」というのが王道パターンで、IMFが綿密な計画に基づいた作戦を遂行し、ターゲットを上手く嵌めていく様が番組の醍醐味でした。
ところがシーズン5は、そういったストーリー展開はほぼ放棄され、代わって「作戦の途中でトラブルが発生して、メンバーが捕まったり大怪我をしたりして作戦遂行が困難になるものの、なんとか危機を乗り越える」という、IMFのピンチを描くことがメインとなってしまいました。
そのため巧みに伏線を張り巡らせた知的なシナリオは忘れ去られてサスペンスが売り物のエピソードばかりとなり、さらにはスパイ大作戦に欠かせないはずのテープの指令伝達シーンも省かれて、話がいきなり作戦の途中から描かれるような回も少なくありませんでした。
また「IMFメンバーが、何らかの任務を終えた直後に、予想外のトラブルに巻き込まれる」というエピソードも何作も作られてしまいました。
挙句にフェルプスやバーニーの個人的なトラブルの解決のために他のメンバーが力を貸す、というエピソードすら現れ、シーズン5のエピソードは、よく言えばバリエーションに富み、悪く言えば過去のスパイ大作戦らしさという物を殆ど失ってしまった話ばかり、でした。
という訳で、ほとんど見るべきエピソードはありませんでしたが、第19話(通算123話)「核武装条約書」と第14話(通算118話)「市長室乗っ取り」が、過去1~4シーズン頃の雰囲気を思い出させるまずまずの回でした。